Lv.3 文法の宝箱

基礎的な文法ルールを知ることでアラビア語を操る「チカラ (宝箱)」が手に入る!

アラビア語に「敬語」ってあるの?知らないと恥をかくアラビア語のマナー講座!

アラビア語にも、日本語みたいな敬語ってあるのかな?」
「目上の人や初対面の人に、どう話しかければいいか分からない…」

そう思って、ここに辿り着いたあなたは、もうアラビア語の「心」に触れ始めています。アラビア語には、日本語のような「尊敬語」や「謙譲語」はありませんが、相手への敬意を示すための、とっても大切なマナー敬称がたくさん存在するんです。

ここでは、アラビア語の敬語にあたる表現を、初心者の方でも楽しく、そして分かりやすく解説します。これを読めば、あなたは今日からアラブ人とのコミュニケーションを、もっとスムーズに、もっと温かいものにできるはず!さあ、一緒にアラビア語のマナーを探検しに行きましょう。


 

結論から!アラビア語に「敬語」はない!でも…

日本語の「お召し上がりになる」「拝見する」のような、動詞そのものが変わる敬語は、アラビア語にはありません。

しかし、相手への敬意や丁寧さを表現する、いくつかの大切な方法があります。それは、まるで服を着替えるように、言葉の選び方呼び方を変えることです。

例えるなら: 日本語の敬語は、「変身スーツ」みたいなもの。相手に合わせて、言葉というスーツを「尊敬語」や「謙譲語」に変身させます。

それに対し、アラビア語の丁寧な表現は、「素敵なアクセサリー」のようなもの。言葉という服は変えなくても、特別な呼び方フレーズというアクセサリーを身につけることで、相手への敬意を表現するのです。


 

相手への敬意を示す「3つのアクセサリー」

さあ、ここからは、アラビア語で相手に敬意を伝えるための、大切な3つの方法をご紹介します。

 

1. 丁寧な挨拶と感謝の言葉を欠かさない!

  • アッサラーム・アライクム(السلام عليكم):「あなたに平和がありますように」
    • この挨拶は、初対面の人だけでなく、目上の人にも敬意を示す、最も丁寧で重要な言葉です。
  • シュクラン・ジャジーラン(شكراً جزيلاً):「大変ありがとうございます」
    • 「シュクラン(ありがとう)」よりも、もっと深い感謝の気持ちを伝えたいときに使います。

ポイント: アラブ世界では、挨拶と感謝の言葉を丁寧に、そして頻繁に使うことが、相手への敬意を示す基本中の基本です。

 

2. 特別な「敬称」で相手を呼ぶ!

アラビア語では、相手の社会的地位や関係性によって、様々な敬称を使い分けます。

  • ヤ・ウスタズ(يا أستاذ):「先生」
    • 学校の先生だけでなく、知識人や専門職の人、社会的に尊敬される男性に対して使います。
  • ヤ・サイド(يا سيّد):「~さん」「紳士」
    • 一般的な男性への丁寧な呼びかけです。「さん」という感覚で使えます。
  • ヤ・マダム(يا مدام):「奥様」
    • 既婚女性に対して使われる、丁寧な呼びかけです。
  • ヤ・アヒィー(يا أخي):「私の兄弟よ」
    • 非常に親しい男性同士で使われる、温かい呼びかけ。敬意だけでなく、深い信頼を表します。

注意点: 相手の名前を呼び捨てにするのは、非常に失礼にあたります。必ず、これらの敬称を頭につけて呼ぶようにしましょう。

 

3. 「〜はいかがですか?」と提案する言葉を使う!

何かを勧めるとき、アラビア語では、命令形ではなく、相手の意思を尊重するような丁寧なフレーズを使います。

  • ハル・トゥヒッブ〜?(هل تحب〜?):「〜はいかがですか?」

このフレーズは、直訳すると「〜が好きですか?」となりますが、相手に無理強いせず、「もしよろしければ〜どうぞ」という、日本の「おもてなし」に近いニュアンスを持っています。


 

まとめ:アラビア語の「敬語」は、心遣いの言葉

今回のアラビア語での敬語入門、いかがでしたか?

  • アラビア語には、日本語のような「尊敬語」や「謙譲語」はない!
  • 丁寧な挨拶や感謝、そして特別な敬称を使うことが、相手への敬意を示す鍵!
  • 相手の意思を尊重する丁寧なフレーズを心がけよう!

アラビア語における「敬語」とは、単なる文法ではありません。それは、言葉の選び方や、相手を尊重する「心遣い」そのものです。
これらのマナーを少し知っておくだけで、あなたのアラビア語でのコミュニケーションは、きっともっと豊かで、温かいものになるはずです。

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